Sake Brew Master's blog

28歳 蔵元杜氏の日本酒ブログ

プロが教える利き酒の手順

どうもB.Cです。

今回は利き酒の手順について簡単に説明していきます。是非参考にして下さい。

 

 利酒 聞酒(ききざけ ききしゅ)

-酒の良否を鑑定すること。またそのために味わってみるみる酒。(広辞苑より)

 

目次

 

 

 

視覚

まず、酒の色調・外観(清澄度、着色の程度)を観察します。

この際、蛇の目の利き猪口を使用するとわかりやすいです。

白磁の部分で、着色の程度を観察します。

蛇の目模様は、清澄度を観察するために優れています。

基本的に日本酒は熟成によって着色していき、味わいも濃醇になっていく傾向があります。

したがって、視覚で熟成感や味の濃さをある程度は見極めることが出来ます。

 

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利き猪口

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蛇の目

 

 


嗅覚

次に、酒の入った容器をそっと鼻に近づけて、酒から漂ってくる「上立ち香(うわだちか)」をみます。

この上立ち香で吟醸香の種類や熟成香の有無、業界人になりますとオフフレーバー(悪いとされる香り)の有無などを嗅ぎ分けます。

そしていよいよ、少量(5ml程度)を口に含みます。

酒を口に含んだまま、空気を口からすすり、酒を舌の上で転がします。業界人が利き酒をする際に「ジュルジュル」と音を立ててしまうのはこのためです。

※飲食店では音を立てるのは控えましょう。

そして、すすった空気を鼻に抜いて口内の香り「含み香(ふくみか)」をみます。

含み香は口に含む分、上立ち香で感じられなかった香りが感じられることがあります。

 

 

味覚

口当たり(なめらかさ、キメ)舌の上の味(甘味、酸味、旨味、苦み)をみます。

そして、飲みこんだ後の後味(キレ)をみます。

ちなみに業界内での利き酒においては、酒は吐き出します。

もったいないかと思われるかもしれませんが、利き酒の度にお酒を飲んでしまうと酔ってしまいますし、多いときで数百点もの酒を利き酒するので飲んでいたら体が持ちません。

思わず飲んでしまいたいほど美味しいお酒も我慢です!笑

 

 

トレーニングによって感度は上げられる 

前回の記事で「ひたすら数をこなせば利き酒は出来るようになる!」というスパルタ理論を繰り広げてしまいましたが、一応私もプロの端くれですので、もう少し分かり易く説明しようと思います。

 

sake-brewer.hatenablog.com

 

まず、味の受容体である味細胞は14日程度、匂いの受容体である嗅細胞は30日程度で全て入れ替わります。

定期的に細胞のアップグレードが行われているのです。

しかし、香りの特徴や味の特徴が言葉で認識できないものはなかなか理解できるようになりません。

ではどうすればいいか・・・それは言葉と特徴を一致させるトレーニングを積むことで容易に理解できるようになります。

つまり、お酒に詳しい人に聞いた酒の特徴と自分の感覚を照らし合わせて、特徴を言葉で表現できるようにするトレーニングをすれば、飛躍的に利き酒能力を伸ばすことが出来ます。

そして、一度特徴を言葉で認識出来るようになると、二度と忘れることはありません

自転車に乗る練習と完全に一緒なのです。

 

 

まとめ

今回は利き酒の手順についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。

日本酒の味の違いがわかるようになると、地域ごとの酒質の違いや使用している米、酵母の違いなどを楽しむことが出来るようになります。

しかし、利き酒をすることが一番の目的になり、頭で酒を飲むようになると純粋に日本酒を楽しむことが難しくなってしまいます。

一番大切なことは、お酒は楽しく飲むものであることを忘れないでくださいね。

 

それでは楽しい日本酒ライフを!

 

 

B.C