全国新酒鑑評会の製造技術研究会が5月30日、東広島市の東広島運動公園で開催され、私も参加してきましたので、1ヶ月遅れの報告をさせていただきます。
目次
全国新酒鑑評会
全国新酒鑑評会とは清酒の製造技術と品質の向上を目指す全国規模の清酒鑑評会で、酒類総合研究所と日本酒造組合中央会が共催している唯一の公的な鑑評会です。
全国新酒鑑評会は1911年から始まり、今回で106回目の開催になります。
今回は日本全国の蔵元から850点が出品され、421点が入賞、そのうち232点が金賞を受賞しました。金賞酒は入賞酒の中でも特に優秀だと認められた出品酒に与えられます。
製造技術研究会
製造技術研究会とは全国新酒鑑評会に出品されたすべての酒が利き酒することができる、酒造関係者の勉強会です。
金賞受賞酒の傾向や、選外になったお酒の原因を利き酒で突き止め、次の酒造りに繋げるための大事な勉強会なのです。
今回の製造技術研究会には、全国各地から酒造関係者1545人が参加しました。
会場には出品酒が各都道府県別に並べられます。参加者は1点1点少量ずつ口に含み、香りや味わいを確認し、配布される出品酒目録に酒の特徴などメモを走らせていました。
私も朝から参加して約600点の利き酒をしてきました。
600点も日本酒を利き酒すると本当に体力を消費します。
初めて参加した際は50点も利き酒したらアルコールで舌が痺れて全部同じ味わいにしか感じられませんでした。笑
利き酒後
一通り利き酒を終えると会場の隅で話し込んでいる人が増えていきます。なにせ全国各地から業界関係者が集まるので、会場中知り合いだらけなのです。
今季の酒造りのことや、出品酒の傾向など情報交換の場でもあるのです。
私も年数を増すごとに業界内の友人が増えてきまして、普段蔵同士が遠くて会えないような友人とも製造技術研究会では会うことができるため、利き酒だけでなく久しぶりに友人に会う楽しみも持って参加しています。
今年の出品酒の傾向
今年は全国的にお米が溶けやすい年でしたので、お米の甘味と高い香りを特徴とするお酒が多かった印象を受けました。
最後に
今回は全国新酒鑑評会と製造技術研究会についてまとめました。
なかなか時間が取れず、製造技術研究会から1ヶ月後のブログ投稿になってしまいましたので、タイムリーな話題ではないですが、楽しんでいただけたなら幸いです。